現学年の応用か、先取り学習か?
中学受験では「現学年の応用問題を解かせるのか、先取り学習するのか?」の議論があるようです。
結論から書くと、「先取り学習をうまく進められるのならば、先取り学習のほうが効率的」です。
なぜ、そのように言えるのでしょうか。
1つのケースを紹介します。
先取り学習すれば応用問題が解けるようになったケース
浜学園の公開学力テストに向けて、今日、小1の娘に小4の5月の過去問を解かせました。
結果は72点。
結構良いじゃないの、と思いつつ、小3の息子に解説させるために解かせました。
結果は96点。
難易度が低くて平均点は高かったのでしょうね。
娘はおそらく偏差値50前後だと思います。
その後、息子に解説させたわけですが、うまくいきました(※)。
※1.教えるのがしんどい、2.息子の理解を深めたい(ひとに教えることで理解は深まります)、3.兄妹で仲良くしてほしい、4.親がいなくても子どもだけで解決できるようになってほしいという4つの目的で、浜学園の公開学力テストに限り、小1の娘がわからなかったところを小3の息子に解説させる試みをはじめました。
ものすごい楽でしたし、子どもたちも盛りあがっていました。
息子も勉強になったことでしょう!
さて、小3の息子(※)。
浜学園の現学年――小3の応用問題は一切教えていませんが、今日も小4レベルの応用問題もふつうに解いていました。
※この記事をはじめて読んだかたへ。うちは中学受験の算数の先取り学習をしています。「小4の偏差値50→小5の偏差値50→…→小5の偏差値60→…」と「先取り学習+スパイラル」という方針です。
「現学年の応用か、先取り学習か?」
それを書くまでもないですね。
先取り学習をうまく進めることで算数の思考力がついて、小3、小4の応用問題を教えなくても解けるようになった――つまり、小3、小4の応用問題を教える、習得させる時間をカットできたわけですから。
ただ、現時点でも正答率が低くて解けない問題もあると思います(小4範囲で)。そのような問題も、先取り学習をして、より算数の思考力がついてから教えたほうが効率的だと思います。
娘も同様。
最レベ小1、小2のうち、未就学児のときには理解できなかったところ――たとえば立体の問題や応用問題をピックアップして解かせましたが、「かんたん!」と言いながら喜々として解いていました。
未就学児のときに、「現学年の応用問題!」といいながら無理して解かせていたら、かなり効率が悪く、娘の負担も大きかったのではないでしょうか。
なぜ「現学年の応用が大切!」と言われているのか?
なぜ「現学年の応用が大切!」と言われているのでしょうか。
以下ではないか、と思います。
・大手塾の講師が「現学年の応用のほうが大切!」と言っていた場合
大手塾で集団授業していたら「先取り学習せずに授業の復習を!」「先取り学習する暇があれば現学年の応用を!」と言う気持ちはわかります。なぜか。そのほうが扱いやすくなるためです。また無理をして先取り学習して成績が落ちる子どもが出てくるためです。
・親が「現学年の応用のほうが大切!」と言っていた場合
「お子さんは優秀」「しかし、親は算数を教えることができない。塾のおかげで高偏差値」のようなかたが算数について語るパターンですね。
・プロの家庭教師が「現学年の応用のほうが大切!」と言っていた場合
腕も悪ければ商才もないのでしょう。
・外野が「現学年の応用のほうが大切!」と言っていた場合
高校受験や大学受験と同じだと勘違いしているのでしょう。
ただし、先取り学習は腕に覚えがないとお勧めできない!
先取り学習は腕に覚えがないとお勧めできません。
通塾する場合は、いずれ塾で教わるのだから親が無理して先取り学習をする必要はないと思います。
※ただし、トップレベルを除く