公文式が高校受験で悪影響を与えているのではないか、と主張する塾講師
よく読んでいたブログを久しぶりに見たら、以下の記事がありました。
・小学生で公文式だった生徒たちが、高校受験でかなり苦戦
・勉強していないわけではない。かなりの勉強時間
・比較的かんたんなテストだと満点近い
・複合的な問題だと、途端に解けなくなる
・小学校の低学年から単純な計算ばかりを繰り返していると、癖がついてしまうのではないか
・数学は、どのような学習をしてきたかで、大きく将来を左右する教科
同じような話を聞くことがありますし、わたしも公文式で計算ばかりしていると、多くの子どもは「計算は得意になる」「考えなくなる」のではないか、と思っています。
では、高校受験のことを考えて、公文式はやめておいたほうがいいのでしょうか。
高校受験で偏差値60を目指す場合は公文式が威力を発揮する!
高校受験の場合、偏差値60までは「何を差し置いても、計算問題を落とさないようにする指導」が有効です。思考力が問われるのは、偏差値60以降です。
つまり、高校受験で偏差値60を目指す場合は公文式も効果があると思います。
これは大学受験も同じです。
偏差値があまり高くない大学や文系の学部の場合は、基本問題レベルをしっかりとれるようにすることが重要です。
難関を目指す場合は、公文式は不要かもしれない
難関を目指す子どもで、計算が苦手という話は聞いたことはありません。公文式では計算問題を何も考えることなくできるようにするので、難関を目指す子どもの場合は苦痛に感じるかもしれません。
何より、公文式では大したことを勉強していないのに「高校生の先取り学習をしている!」と過信してしまう恐れもあります。公文式の先取り学習は些細なもので、自慢にも値しません。
というわけで、個人的には難関を目指せる子どもであれば、公文式はお勧めしません。
公文式は付き合い方をよく考えよう!
公文式が悪というわけではなく、公文式に頼りすぎるのが問題だとわたしは考えています。
公文式は指導者不要なので、習得できる範囲が限られていますし、習得のさせかたも特殊なので、 それを理解したうえで公文式を利用するといいでしょう。
たとえば、数学検定とあわせて勉強するなどとするといいかもしれませんね。
ちなみに、世間では、公式に数字をあてはめる作業をクソていねいに解説すると「ものすごくわかりやすい!」と賞賛されるくらいなので、前述の「数学は、どのような学習をしてきたかで、大きく左右する教科」は理解されないだろうな、と思います。が、わたしは「そうだよなー」と思います。子どもたちに「ゼロ」から教え込んでいて、どんどんできるようになっているのを間近で見ているわけですから。
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