※なぜ、大手塾が商売として受験算数の先取り学習のコースをつくらないのか、という話です。2つの算数塾のカリキュラムを教えてもらいましたが、低学年は家庭でも教えられるようなものでしたし。
年長の娘にはすでに受験勉強をさせているので早期教育のことはよくわかりませんが、ピグマリオン、どんぐり、公文式など、定番のものがいくつかあるようです。
で、内容をきちんと見たわけではないので間違っているかもしれませんが、大ざっぱに分けると以下ではないでしょうか。
・受験算数の前段階
最レベ、トップクラス問題集、スーパーエリート問題集など。小3、小4あたりになると、塾で学習する内容もあります。ちなみに、公文式も計算問題なので、ここに含めます。
(例)小1で、すでに、「木が10本、3mおきに植えられています。木から木までの距離は?(植木算のかんたん版)」があります。
・パズル系、思考力系の問題
キッズBEEなど。
受験算数の前段階といっても、結構、高度な内容です。
「そこまで複雑なことを教えるんだったら、4年の周期算とかできるんじゃね?」と思うのですが、なぜか大手塾では、低年齢の子どもに受験算数そのものは勉強させません(植木算、和差算など一部のみ)。
わかりやすく言うと――。
とある大手塾では「4524+2345」の計算を瞬殺できるほど鍛えるようです。そこまでするのであれば、先に、「3×8」を教えられるんじゃないの、という疑問です。
はじめは、低年齢の子どもには比とかの概念が理解できないからだと思っていました。
が、小2の息子は予習シリーズ5年上ですし、年長の娘は予習シリーズ4年上の基本問題は一通り終わって、今は練習問題を解いていますし(ただし、娘にはヒントが必要)、低年齢でも教えかた次第では理解させることができると思います。
というわけで、なぜ、低年齢には受験算数という選択肢がないのか、考えてみました。
1.低年齢から受験算数を勉強すると害だから。
論外です。
科学的な根拠を持ってこい、と思います。
2.幼少のころから、受験算数を勉強させる必要はないため。
子どもにやる気と学習習慣があれば、中学受験の勉強は3年で足りるのかもしれませんが…。
それを言ってしまえば、早期教育すべてを否定することになります。
3.塾講師の腕がないため。
低年齢の教えかたは特殊です。また、低年齢だと成長に差があって、集団塾では教えにくいと思います。というわけで、その辺の塾だと教えられないと思います。
が、希学園などでは、スーパーエリート問題集で授業をしているのですよね? かなり高度な内容です。
1.低年齢から教え込んでいて、低学年のノウハウもありそうな大手塾にて、2.子どもを選ぶと、教えられると思うので、「腕がないため」は可能性が低いのではないか、と思います。
4.儲からないため。
低年齢から月10万円支払う親はごくごく少数です。
一方、切羽詰った小6の親はたくさんいて、高額でも支払うようです。
(意地悪くいえば)「中学受験しないと人生終わる」という考えを世に広めて、授業はトップ層以外を切り捨てて、落ちこぼれた小6で課金させまくれば儲かるのではないでしょうか。
それに、低学年で受験算数が出来るようになると、課金できなくなってしまいます。
一方、幼児に向けた新しい教育をつくりだせば、0歳から小6までの12年間、課金できますし、後述の非難もかわせます。
5.世間の目が厳しいため。
だだでさえ受験は詰め込み教育と非難されます。
それを幼児に勉強させるとなるとヒステリーになるかたたちが、たくさーん、わいてくると思います。
というわけで、大手塾が、たとえば、「年長さんから開始! 小3で、中堅の中学校の入試問題(算数)を解けるようになるコース!」をつくったら、非難されて経営が、となるリスクもあるのではないか、と思います。
「子どもを『教育で』殺す親たち!~ついにここまできた!異常なまでに過熱している都心部の中学受験~」というタイトルで、リアルな教育虐待、たとえば名古屋の殺人事件も引き合いに出せば、「小さな子どもが可哀そう!」となるのではないですかね(著者は講演でがっぽり!雑誌も売れる!)。
それよりも、何の生産性もない、むしろ害である、ゲームを非難しろよ、と思いますけどねー
6.低年齢では最難関を目指すための脳の回路の発達を促すため、受験算数をさせない
「最難関の問題を解けるようにするために、低年齢では、パズル系」のような意見もあるようです。
その真偽はさておき、先に受験算数を進めて、ひっかかったところだけ、それに関連したパズル系の問題を勉強させたほうが、圧倒的に効率がいいと思います。たいはんのひとにとって、本命は中学受験なわけですから。
7.塾は小6の優秀児を囲い込むことが最重要だから。
ブランディングがうまいと儲かるわけですね。
…うーん。
わからん。
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