「小3で、小6の偏差値60(算数、四谷大塚の偏差値)」
高校受験に換算すると「小3で、中3の偏差値70」という神童レベルですが、ふつうの子どもでも指導力だけで、このレベルまで鍛えることができるのか、チャレンジしています。で、現在、小2の息子は予習シリーズ6年上で、偏差値40台の入試問題もたまに解いています。年長の娘は予習シリーズ5年上です。息子のほうは射程圏内にはいってきたこともあって、考えをまとめてみました。
低年齢・低学年の子どもは何がわかっていないのか見極める必要がある
数学が得意な子どもの場合。
・比例を教えた!
・比例ができるようになった!
・算数の思考力がアップした!
・ほとんど教えなくても、一次関数もできる!
数学が苦手な子どもの場合。
・比例を教えた!
・比例ができるようになった!
・算数の思考力が少しあがった!
・しかし、一次関数はゼロから教える勢いでないとできるようにならない…。
数学が苦手な子どもは、なぜ、関連するものもできるようにならないのでしょうか。
※比例と一次関数は関連しています。
2つ理由があると思います。
1つ目は、「何か」が、わかっていないため、だと思います。 要は「抜け」「穴」があるわけですね。
2つ目は、算数の思考力が育っていないため、だと思います。
2つ目は置いておきます。
1つ目ですが、数学が苦手な子どもたちには、つぎのことをする必要があります。
・細分化する!
・何ができないのかしっかりと見極める!
・できない部分を鍛える!
うちの子どもたちも同じです。
低年齢がゆえに、適当に教えてできるようになるはずもなく、何ができないのかしっかり見極めないといけません。
で、しっかり見ていると予習シリーズだけだと、そういう「抜け」「穴」がたくさんできるのがわかるので、ほかの教材で補完しないといけません。
では、どのような抜けや穴があって、それをどのように埋めているのでしょうか。
低年齢・低学年の子どもは一般常識がないという穴がある
年長の娘の話。
・「1,200円を持っている。1個60円のりんごを買ったら、何個買えますか」は瞬殺
・「容器には18dLのジュースが入っている。2dLずつ飲んだら、何杯飲めますか」がわからない…。
問われていることは同じです。
で、娘は割り算のイメージもあるので両方とも解けるはずです。
なぜ、後者がわからなかったのでしょうか。
それは、たっぷりジュースが入った容器から、空のコップにジュースをうつして、それを飲んで空にして、の様子がイメージできなかったためです。
ほかにも、アナログ時計の問題が苦手です。
うちにはアナログ時計がないので、実感できず、教えてもすぐに忘れるようです。
意外かもしれませんが、低年齢や低学年の子どもはこのような感じで、何も知りません。一年生の授業で「切手とは何か。ハガキを出してみよう」をするくらいですし。
大人にとっては「当たり前すぎること」でも、未就学児や低学年の子どもはわかっていないのですよね。
ただ、こういう穴については、成長を待っていれば自然にできるようになるので、その都度、ていねいに解説しているだけにとどめています(無理して、いろいろなことを教え込むようなことはしていません)。
ちなみに、小2の息子も、日常にあることを問題にしたものは苦手です。バスが15分間隔で来る、が、わかっていませんでしたし。
カリキュラム的に足りないところを強化する
浜学園の公開テストを見ていると、低年齢・低学年では、たとえば、つぎの戦略ではないか、と推測できます。
・計算力を強化する(この記事では、この話は割愛します)
・地道に数え上げる練習をさせる
・問題文を正確に読めるようにする
つまり、浜学園は、上記のことを鍛えておかないと小4以降でひっかかると考えていると推測できます。実際、予習シリーズの4年からはじめると、上記のことができないと解けないであろう問題にいきなり挑戦することになります。
「じゃあ、低年齢・低学年では、浜学園などのカリキュラムに乗っかるほうがいいんじゃないの?」「いきなり小4以降の問題を解かせるのは無謀じゃないの?」と思うかもしれません。
では、事前に上記のことを訓練しておくのと、いきなり問題を解かせるのとでは、どちらがいいのでしょうか。
実は集団授業は無駄がかなり多く、いきなり問題を解かせたほうが効率的かつ効果的だと、わたしは考えています。
どのような無駄があるのでしょうか。一例をあげると、以下。
・集団授業では足並みをそろえないと教えにくい → 地道に数え上げられない子どものために、数え上げる訓練をさせる → 地道に数え上げられる子どもにとっては時間の無駄
もっとも効率や効果がいいのは以下。
・いきなり問題を解かせて、「ここがあまりできないんだ」と把握
・そこだけを鍛える
→要は子どもにあわせてカスタマイズ!
というわけで、うちは予習シリーズ4年、5年、6年をメーンにして、子どもに足りないであろうところだけを鍛える方針です。一例をあげると、小2の息子は「問題文を正確に読めるようにする」が足りないので、そこだけを別の教材で鍛えています。
要は、自分で組み立てたカリキュラムで足りないところのみ、あとで補っているわけですね。
(例)予習シリーズ4年、5年、6年の基本問題のみというカリキュラムにした → 足りないところがある → たとえば別の塾の教材でそれを補う
算数のセンスが足りないところを強化する
たとえば、以下の問題集。
図形で「なるほど! そうやれば、かんたんにできるのか!」と思うようなエッセンスだけを集めた問題集です。
※授業なら「ほら、こうすれば、かんたんに解けるよね? これがポイント!」とドヤりながら言えば、生徒が「へぇー! そうすればよかったんだ! わかりやすい!」と言うところですね。
算数のセンスがあれば、この問題集をしなくても、受験算数の図形の問題からいきなり解かせればいいですし、むしろこの手の問題集はあまり良くないかもしれない、と思います。「先に手品のタネを教える=自分で考える機会を奪う」になりかねませんから。
が、そうではない場合は、このような問題集は有用かもしれません。
というわけで、うちの方針。
・こういう問題集を使うことなく、まずは、基本を固める
・算数のセンスが足りなさそうなところについてのみ、こういう問題集で強化する
小2の息子は基本が終わったので、弱いところのみ、このタイプの問題集の利用も考えています。
ほかにも、年齢的に立体図形で苦労しそうだな、と思っているので、展開図を書かせて、立体を作る遊びもしています。
ただ、立体図形は、年齢や算数の思考力など、複数の要因が複雑に絡んでいて、正直、現時点で教えても効果があるのかどうかわかりません。成長を待つほうが得策だと思っています。
ゆえに、年長の娘にはやんわりとしかさせていません。
ただ、何もさせないのもな、ということで、昨日、つぎのものを買いました。今後させてみようと思っています。
中身を見ていないのでわかりませんが、ほかの未就学児の子がやっているわけなので、娘もこのくらいならできるのではないか、と思いますし。
・ひとりでとっくん88 立体と展開図
・ひとりでとっくん39 線対称
性格による穴を埋める
年長の娘は、適当に問題を解きます。
だいぶん改善されましたが、それでもまだ適当に解くことがあります。
そこで、根気をつけさせるために、地道に計算問題を解かせています。
効果はあると思います。
・5年生の分数 (くもんの小学ドリル) → 現時点では6割ほど終わる。
・5年生の分数 (くもんの小学ドリル → 5年の後に。
ちなみに、小2の息子は、いつも真摯に勉強するので、計算問題は「段階」を飛ばしています。
それでも、計算力はついています。かなりの時短になっています。
※ドリルは書店で見かけたものを買っただけで、これでないとダメというものではありません。
どのような子どもでも、半年で偏差値60になるメソッドを構築したい
年長と小2に算数を教えていますが、仮に小3で、小6の偏差値60に到達できれば、「どのような子どもでも、半年で偏差値60になるメソッド」が構築できます。
小2の息子は、小3で偏差値60が射程圏内に入ってきましたが、まだまだどうなるのかわからないので、今後が楽しみです!
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