大手塾のカリキュラム
応用問題といえば浜学園の最高レベル特訓がありますが、ネットではつぎのように言われています。
「最高レベル特訓は、上の学年の先取り学習」
その目的は、以下とのことです。
・小4の最高レベル特訓。実質は小5の先取り学習。
→小4で、小5の先取り学習をすることで、小5で最高レベル特訓に割ける時間ができる
・小5の最高レベル特訓。実質は小6の先取り学習。
→小5で、小6の先取り学習をすることで、小6で入試問題を演習する時間ができる
教材を精査したわけではないので真偽はわかりかねますが、プロの算数講師らしきひともこのように書いていたので正しいのだと思います。たぶん。
あと、サピックスの授業時間を集計したひとがいて、「小4を1とすれば、小5は2。小6は3」とのことです。
以上をまとめると、下図のようになるのではないでしょうか。
これをバラして学年ごとに並び替えると以下のようになります。
確かに現学年のことだけを勉強していれば、小6で難関中から最難関中の算数の対策をする時間がなくなりますね。
塾講師が「先取り学習するよりも、塾で学習したことをしっかりと」と言うのも、塾では先取り学習もしつつ、最難関中に合格できるようなカリキュラムを組んでいるためでしょう。それでも余裕という優秀な層には「飛び級? ご勝手に。でもサポートしないよ」ではないでしょうか。
うちのカリキュラム(小3の息子)
さて、ここからはうちの方針。
先ほどはざっくりと「標準問題」と書きましたが、正確にはつぎのようになります。
で、標準問題は、基本をしっかりと教えて理解させることができれば、たいてい瞬殺できます。
一例をあげると、小4の「三角形の高さ」。
どこが三角形の高さなのかしっかりとおさえておくことで、つぎのような標準問題(※)は瞬殺できます。
※予習シリーズ(旧版)では、練習問題として出題されていました。
要は、「如何にして基本を固めるのか」が大切なわけですね。
※「基礎を固める」といっても、ひとによってやりかたがちがいますし、教えるスキルによって基礎を固めるという意味合いは異なります。
さて、まずは、極論。
基本をしっかりと固めていれば標準問題は瞬殺できるので解かなくてもいい――つまり、つぎのようにカリキュラムを圧縮できます(左が塾のカリキュラム。右が極論)。
実際は、基本を理解するために標準問題を解かないといけません。つまり、先ほどよりも分量は増えます。ただ、教えるスキルがあれば、ですが、塾のカリキュラムから、かなり圧縮できます。
※「基本」とは「基本問題+標準問題の一部」のことです。なお、塾のカリキュラムは「最難関中の算数を解けるレベルにするには、小4ではこのくらい、小5ではこのくらい…」のようにカリキュラムを組んでいると思います。教えるスキルなしに削るのは難しいと思います。
というわけで、小3の息子のカリキュラムです。
小4、小5、小6の「基本」を進めていました。塾のカリキュラムよりも圧縮したわけですね(下図の左が塾のカリキュラム、右が息子)。
しかし、小6はうまく進めることができませんでした。
これは演習不足が原因でした。圧縮しすぎたわけですね。
そこで、下図の右のようなものを追加しました。塾のカリキュラム通りにするのではなく、工夫することで圧縮をはかったわけですね(5年の標準問題もそのまま解かせたわけではなく工夫しました)。
この結果、塾のカリキュラム通りにするよりも圧倒的にはやく、「四谷大塚の偏差値55あたりの入試問題で合格点をとれる」までに至りました。
で、今は、とある塾の小5の演習問題集を解かせています(半分以上、終了)。
はじめは難易度が高い問題だけを解かせるつもりでしたが、塾の教材間の差により、土台が固まっていないところがあったので、ぜんぶ解かせています。
その後は、小6の標準問題を予定していますが、時間的なゆとりがあるので2つの塾の標準問題を解かせる予定です(サクサク進めると思うので、圧縮しないでおこうと考えています)。
そして、難関中の算数を教える予定です。この先の最難関中の算数はまだ未定です。
うちのカリキュラム(小1の娘)
はじめは小3の息子と同じカリキュラムにしようと思っていましたが、年齢的なものでしょう。うまく先に進めなかったので、娘にカスタマイズしたカリキュラムにしました。具体的にはつぎのように積んでいきました。
今は、とある塾の小5の演習問題集を解かせています。それ以外にも、まだ小5の範囲は終わっていないので、同じ塾のテキストを使って基本も教えています。
数の性質など、今の娘には厳しい問題もあるので、解けなさそうならどんどん飛ばして無理をせず基本を固めることに専念しようと思っています。
その後は、演習不足を解消しつつ、入試問題にも対応できるようにして、どこかの中学校の過去問を解かせようと考えています。
【参考】飛び級の難易度。
「あの子は、×学年の飛び級した!すごい!」などと、飛べば飛ぶほどスゴイと言われることもあるようですが…。
つぎのどちらのほうが、難易度が高いと思いますか?
1.小1が小4の模試で高偏差値。3学年の飛び級。
2.小5が小6の模試で高偏差値。1学年の飛び級。
3学年の飛び級のほうがすごそうですが、上記2のほうが難易度が高いです。
なぜか?
先ほどの図を見れば明らかですね。
小4と小6とでは、勉強の量と質ともにちがいますから。
特に低学年のうちは飛び級もそれほど難しくはないので、「×学年の飛び級!」と油断してしまうこともあるかもしれませんが、目標は、入試問題を解けるようにすることです。飛び級に目がいってしまうと足元をすくわれて、本来の目的である受験で失敗することもあるかもしれませんね。
そういう、うちは入試問題から逆算、いくつかの塾の教材のいいとこどりをしてカリキュラムを組んでいます。つまり、飛び級や塾内の順位、特定の塾のカリキュラム通りにすることなどはどうでもよく(もっとも通塾していないので順位は関係ありませんが)、入試問題を解けるようにすることしか考えていません。