小1の国語力の正体。

国語の指導法・学習法

2学年の飛び級でも順調に偏差値は上がっている!

小1の娘には小4の基本的な教材を使って国語を教えていて、定期的に馬淵教室の国語の模試の過去問(小3)も解かせています。

基本的には国語力は上がっていますが、「穴」があって崩れるときがあります。しかも、その穴は大きいです。

・日々の演習 → 点数があがってきている
・模試 → 「偏差値40→45→50ほど」と順調にみえる
※しかし、大きな「穴」がある!

その穴を分析しているうちに、国語の早期教育について思うところがあったので記事にしてみました。

漢字などの暗記は、長期記憶していない

娘には、たとえば「幼児向けの図鑑を読んで、そこに書かれていることをスラスラ話す。長い間、覚えている」のようなことがあったので、年長のときから漢字を覚えさせていました。読み書きの両方です。
順調に思えたのですが、ここ最近、一年前に覚えたはずの基本的な漢字をほとんど書けなくなっています(読みは大丈夫です)。
これは以下ではないか、と思っています。

・幼児は何でもかんでもすぐに覚える能力がある(息子にはなかったので、個人差もあると思います)
・しかし、基本的には、すぐに忘れる
・興味があるものは繰り返し思い出すので定着することもあるが、実のところ、長期記憶は大人ほどではないのでは?(脳の発達とともに忘れるのではないか、と思っています)
→ 娘の場合、長期記憶は大人ほどではなくても、「漢字を読む」は繰り返すため、読みは大丈夫。一方、娘の性格的な問題で「漢字を書いて」と言っても書かないので、漢字を書けなくなったのではないか、と推測

「物語文が苦手」とは、どういうことなのか?

論説文であれば小3の偏差値50に届きそうになることもありますが、物語文だとボロボロのときがあります。なぜか?
たとえば、つぎのようなことがあるためです。

・たとえば「犬がお星さまになった。悲しい」のような、かなりわかりやすいものしかわからない
・「悔し涙」「冷や汗をかく」「うれし涙」などがわからない。「なんで、悔しいのに泣くの?」となる。説明しても「わからない!!!」となる
・比喩もわからず、文面そのままで受け取る
・アニメにて、感動のシーンであってもゲラゲラ笑うことがある(例:ワンパンマンの無免ライダーが深海王に吹っ飛ばされても立ち向かっていくシーンや、ドラゴンボールのクリリンがぶっ飛ばされて転がっていくシーンのことを、アラレちゃんが誰かを吹っ飛ばすギャグのシーンと同じだと思って笑うみたいな感じ)
・感情、気持ちを説明しても理解できない

「日本語が壊滅」で国語のセンスがまるでない小3の息子でも、だいぶん上記のことがわかるようになってきたので、娘が理解できないのは脳の発達が要因だと思われます。

小さな子どもは知らないことだらけ!早期教育の価値はある

まとめると以下です。

・漢字を覚えさせると3か月ほどは覚えているので(数字は適当)、漢検のような試験だと点はとれても、1年、2年と時間が経てば基本的なものでもすっかり忘れていることが多い(本当の意味での定着ができていない)
・ひとの気持ちは、どうやっても理解させることができない

「そうだとすれば早期教育をする意味はないのでは?」と思うかもしれませんが、それは早計だと思います。

小さな子どもは、大人にとっては当たり前のことさえ知らないので、国語の学習を世の中のさまざまなことを教える機会にすれば早期教育をする価値は大いにあると思います。またそれに関連した漢字を覚えさせることで、本当の意味で定着させることができるのではないか、と考えています。

要は、国語の学習を漢字の丸暗記などの無味乾燥のものにするのではなく、また物語文(小説)に時間を割くのではなく、世の中のさまざまなことを教える機会することで知識を広げて、ついでに関係がある漢字を覚えさせるわけですね。

国語で高得点をとるには背景知識は欠かせない

「要は一般常識を身に着けさせるんだろ? 国語の勉強とは関係ないじゃないか」と思うかたもいるかもしれません。

国語の問題をすらすら解くには、その文章の背景知識が欠かせません。たとえば「新型コロナ」についての問題が出題されたとき、「新型コロナとは何か?」「どういうことが起きたのか?」「過去に感染症はなかったのか?」「なぜ感染拡大しているのか?」などの背景知識があると、出題者の意図などが読めて、高得点を取ることができます。

小さな子どもには知識がありません。そこで一般常識を身に着けさせることで国語の点数をあげるわけですね。

(例)切手
・小さな子どもは、切手とは何か、どのようなものか、なぜあるのか、物流とは何か、さえ知らない
・そこで、国語の早期教育を通じて「物流とは何か?」のような基本的な知識を身につけさせる
・ついでに「切手」「物流」などの漢字を覚えさせる
→そうすることで、たとえば「物流の話」のような問題が出題されたときに解ける!

それだけではありません。「物流」みたいな一般常識を増やすことでアニメや小説の内容をより理解できるようになって世界が広がりますし、ほかのアニメなどを見ることによって繰り返すので定着もするのではないか、と思っています。

うちの教育方針! 国語のをドリル通じて、知識を広げる

小さなころから世の中についていろいろと教えていけばいいのですが、何を教えればいいのか考えるのも面倒ですし、遊びに行ったときにイチイチ、ウンチクを語られるとつまらなくなるのではないか、とも思っています。
そこで、国語の早期教育です。
ドリルを解かせることで、「こんなことも知らないのか!」がわかるので、そこで、ていねいに教えています。

…娘は「働く細胞」が好きですが、物流がわかっていないと赤血球のキャラが何をしているのかさえわからないと思います(小3くらいまで物流は習わないのではないでしょうか)。国語で物流について教えたので、娘は赤血球が何をしているのかわかって、より作品を楽しめたと思います。しかも、「物流は別のアニメでも当たり前のようにでてくる=繰り返す=定着する」ではないでしょうか。

うちの教育方針! 漢字の意味のない先取り学習はしない

漢字を読めないと、より高度な知識を得ることができないので、やはり漢字は覚えさせないといけないと思います。

しかし、意味を理解できないうちは、覚えさせてもすぐに忘れてしまうと思います。
たとえば、漢字検定に出てくるような熟語。すぐに覚えますが、意味を教えても理解できないため(※)、すぐに忘れるのではないか、と思っています。
※教え方うんぬんではなくて、そもそも小さな子どもはあまりに知識がないので理解できないと思います。

しかも、漢字や熟語なんて年をとれば誰でも覚えられるようになる代物です。そういう意味のない漢字の先取り学習はせず、たとえば「日常生活でよく出てくる漢字を優先して覚えさせる」のようなことをしています。

結果的には「学校指導要綱は無視。かなりの先取り学習」になっていますが、世の中のことをもっと知るためのツールになる、すなわち意味のある学習だと思いますし、「ひんぱんに見かける=繰り返す」ため定着率も高いのではないか、と思っています。
※小1、小2あたりで学習する漢字は、ほかの漢字のもとになっているので優先的にしっかり覚えさせました(例:「木」はきへんとして出てくる)。

うちの教育方針! 漢字を書く機会を作る

娘は好んで日記を書きますが、そこで「漢字を使って」としつこく言っています。
…漢字は書かないと忘れます。小学校では「習っていない漢字を書くな」と指導しているので、日本人の学力を落としているかたたちは一体誰なのか、と思います。

うちの教育方針!勉強として小説は読ませない、物語文の出来不出来は気にしない

「娯楽としての小説」は「あり」だと思っています。ゲームという何の生産性もないものを息抜きとされるよりも、「小説を読むのが趣味」のほうが有意義だと思います。

しかし「勉強のための小説」は「なし」だと思っています。子どもは文章を読み飛ばしますし、前述のように心情を理解できないうちに読ませても学習効果を見込めないためです。

また物語文については解かせて解説もしますが、わからなさそうなら深く説明しませんし、出来不出来も気にしていません。感情がわかるようになるまで待とうと思っています。

うちの教育方針!低学年の模試は読解以外は気にしない

低学年の模試は、小難しい漢字を書けないと高得点になりません。ただ「すぐに忘れるもの(定着率が悪いもの)」「(漢字は覚えるだけなので)誰でもすぐにできるようになるもの」「意味の乏しいもの」を勉強させる意味はないので、模試は読解力の問題の出来不出来しか見ていません。

【参考】低学年の国語の模試について

つぎの模試しか見たことがありませんので、この3つの話です。

1.全国統一小学生テスト
2.浜学園の公開学力テスト
3.馬淵教室の模試

上記1。
漢字などをしっかり覚えていれば、「点数の半分」「平均点近く」になります。
つまり、四谷大塚の教材(※)にて、漢字などをしっかり覚えて試験に挑めばそれだけで偏差値50に届いてしまうわけですね。
※塾によって覚えるべきものがちがうので、全国統一小学生テストで点をとりたければ四谷大塚の教材を使わざるを得ないと思います。

前述の通り、小さな子どもはよく忘れるので、暗記だけで平均点近くに至ることができる――要は目先の対策でなんとかなってしまう模試は信用性が低いと思っています。

で、肝心の読解問題ですが、一時期、読解問題だけ利用していましたが、「これって、どうかな」と思う問題が多いので利用しなくなりました。小さな子どもの学力をはかるのはそこではないだろ、と思っています。

上記2。
行間が狭くて採用していません。

上記3。
この模試の読解の部分だけを指標にしています。

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